勘米良果樹園
受け継がれる信頼と実績
勘米良果樹園は、戦前から果樹園を営んでおり、錦町でも歴史ある果樹園です。主に桃と梨を栽培し、その他に太秋柿、ぶどう、米、野菜なども栽培しています。現在、美鈴さんはご両親と3人で果樹園を営んでいます。(坂本さんは旧姓「勘米良」さんで、勘米良果樹園はご実家です。) 勘米良果樹園の梨の栽培は戦前から。桃は戦後から栽培が始まっています。近くには(高度経済成長期に実施された県営球磨川南部地区土地改良事業で新設された)新幸野溝があり、桃の栽培が本格的に始まる前は水田でした。適度な水源があり、内陸型気候で昼夜の寒暖の差が激しい球磨盆地は、果樹栽培をするには良い環境にあります。 バブル期辺りになると、梨や桃などの果樹栽培の推進により、町をあげてフルーツの里へと発展を遂げる中で、全盛期には多くの生産者が果樹栽培に取り組まれていたようです。しかし、現在では担い手不足などの理由により、廃業する生産者が増えている状況です。 そのような中、美鈴さんは家業を継ぐことを選びました。中学生の頃から、農業をやりたい気持ちがあり、当時の担任の先生との進路相談で、農業をやりたいと希望を伝えたところ、もっと視野を広げた方がよいと助言され、普通高校に進学されたそうです。 しかし、その後も意思は変わらず、熊本県立農業大学へ進学されています。当時から農業への思いが強かったのは、ご両親の影響でした。真面目にコツコツと農業に取り組み、表彰される程の良質な果樹を提供し続ける勘米良果樹園。お客様からの信頼はとても厚く、毎年梨や桃を楽しみにしておられる方がたくさんいます。そうした事が、今も作り続ける原動力になっているようです。 近年では地球温暖化による天候不良、害獣や虫の大量発生など、昔では考えられなかった事が農業へ悪影響を及ぼしています。それでも、良いものをお客様へお届けしたい。そういう想いで農業へ取り組まれています。
おすすめの商品
梨
勘米良果樹園では梨を戦前から栽培されています。
戦時中は食料確保の為にサツマイモへの転作を余儀なくされましたが、戦後に梨の栽培を再開し、昭和、平成、令和と元号を跨ぎ、梨の栽培をされています。
現在は、早生の”幸水”から晩生の”新興”までシーズンを通して、様々な梨を出荷されています。
近年では、品種改良により、赤梨系と青梨系の高品質な梨が食べられるようになりました。特に、青梨系の秋麗はサビ(傷のような褐色の斑)が出やすい性質から見た目が悪いですが、糖度が高くお客様から人気があります。
時代は変わり、周りの梨農家も減少しましたが、栽培方法の見直しや良質な土作りなどの努力を積み重ね、昔からのお客様や新たな世代のお客様からも支持を得られる梨を作り続けてこられました。
出荷時期:7月下旬〜11月中旬頃(幸水、豊水、秋麗、あきづき、新高、甘太、新興) 購入方法:くらんど市で直接購入(お取り寄せ可)、電話、FAX ※くらんど市で直接購入される場合は、事前にお問い合わせいただいた方が確実に購入できます。 保存方法:ポリ袋に入れ、軸側を下にして冷蔵庫の野菜室で保管ください。
桃
勘米良果樹園では多品種の桃が栽培されており、極早生の”ふくおとめ”から始まり、晩生の”川中島白桃”までシーズンを通して様々な種類の桃が楽しめます。
桃は梅雨が明けた7月から本格的なシーズンを迎えます。近年では”桃夭(とうよう)(7月上旬)”などの果肉の硬い品種が人気があります。7月には梨の収穫も始まりますので、その直前まで出荷できる品種の桃を栽培しています。
美味しい桃の見分け方は、『横ばり』しているか。この『横ばり』とは、桃が全体的に丸っこく、枝に近い部分がより横に張り出しているような形を言います。逆に、より三角形に近い、先端部分が細くなっている形だと甘くない場合があるようです。
出荷時期:6月上旬〜7月下旬頃(ふくおとめ、さくひめ、ちよひめ、日川白鳳、桃夭(とうよう)、あかつき、つきあかり、なつおとめ、川中島白桃)
購入方法:くらんど市で直接購入(お取り寄せ不可)、電話、FAX
※くらんど市で直接購入される場合は、事前にお問い合わせいただいた方が確実に購入できます。
保存方法:常温で涼しい室内で保存ください。召し上がる1時間前に冷蔵庫で冷やしてお召し上がりください。冷やし過ぎると甘みが損なわれてしまう恐れがあります。
桃が硬い場合は涼しい室内にしばらく置いてください。徐々に柔らかくなりますが、傷みやすくなりますのでご注意ください。
こだわりポイント
作業軽減と生産性の向上
勘米良果樹園では、隣接樹に次々と接ぎ木連結する「樹体ジョイント仕立て」という新しい仕立て方法が導入されています。これにより、これまで熟練の技術と手間がかかっていた整枝・剪定が大きく変わりました。作業量はこれまでと比べ4分の1になり、生産性も向上するなど良い事ばかりです。若手の農家ではこの方法に乗り換えている方が増えているようです。
また、近年では豪雨による被害が多い事からハウス栽培の割合を増やしています。収穫量を安定させ、さらに作業量を減らす事で、高齢化したご両親の負担を減らし、自身も家族との時間を増やせるように努力されています。
自家製の有機肥料で美味しい果物を
肥料は化学肥料を使わず、有機肥料のみ使用しています。ぼかし肥料(※)は米ぬかで自家製のものを使用しています。また、ほ場は土壌分析を行い、適正な肥料の種類と量を使用することで、バランスのとれた土づくりをしています。
このように土づくりで努力を重ねる事により、品質や生産性の高い果物を栽培しています。
※ぼかし肥料とは・・・
ぼかし肥料は米ぬかや油かす、鶏糞などの有機質肥料を主な原料とし、それらを微生物により分解、発酵させてつくる肥料を指します。
ぼかし肥料の原料として用いられる米ぬかや油かす、魚粉、骨粉、鶏糞などはそれ自体でも有機質肥料として直接土壌へ施用することができますが、その後すぐに作物を栽培すると、施用初期の急速な分解による有機酸の生成や発生したアンモニアガスなどが、発芽や植物の生育を阻害することがあります。
そこで、それらの有機質肥料を直接施用するのではなく、使用前に土などと混ぜて微生物による分解・発酵を行い、急速な分解や肥効を「ぼかす」ことが行われました。ぼかし肥料の「ぼかし」はここからきています。
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